
お料理本などを見ても、熱を加えて酸味を減らすといったテクニックを見かけますし、
酢は加熱によって酸味が和らぐとされています。
酢に含まれる酸は大半が揮発性の酢酸で、およそ4〜5%程度含まれます。
お酢の成分としては大体90%以上が水で、ほとんど水溶液みたいなものと考えられます。酢を加熱すると、酢酸は揮発性なので蒸発して減っていきます。しかし酢酸よりも水の方が蒸発しやすいですから、水の蒸発量の方が多く、ある段階までは見かけ上の酢酸濃度は最初よりも高くなります。その点だけを考えると酸味は強くなると思われますが、酢には、水と酢酸以外にも他の微量の有機酸(ほとんどが不揮発性)や糖類、アミノ酸などが含まれており、これらは蒸発しないので、水分が減るとこうした成分(エキス分)の濃度も高くなります。これらエキス分は酸味を和らげる方向に働きます。
お酢の種類によってエキス分の含まれる量は様々ですし、加熱の程度によって濃縮される度合いも違うでしょうから何ともいえませんが、酢酸の濃度がやや高くなる反面、酸味を和らげる成分も濃縮される為か、トータルとしては熱を加えると酸味が柔らかくなるのかも知れません。(ただしこの説明は加熱によって起こる変化のごく一面のみを述べているに過ぎず、この事だけが理由かどうか詳細は実のところよく分かりません。)
またこれは冷めても、加熱前よりは弱くなっているでしょう。
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